守られてきたこと

夢でとても恐ろしい光景を見た幼い日

 

子供が一般的に見る夢なのか

初めてみた夢を大人になっても

忘れる事はなかった

 

昼休み ベルが聖書を読んでいた

聖書と知って本の事を尋ねたのだけど

そっと本を閉じて

…ちょっと神様の勉強をしていました

 

それで内容は話さずにこやか

 

彼女は何か問題が起きると決まって

…私に何か問題があったのかもしれない

後で良く話し合ってみるね

普段から謙虚で美しい心

 

暫くすると人間関係も修復

確かに…精神的自己を磨く

不思議な魅力の人でした

 

キリシタン

ごく僅かな人達で

秘密に守り抜いてきたものがある

 

惨い死の数々

幼い頃の夢は遠い記憶と繋がり

現在に至る気がした

 

信用した人にすら

その秘密を言いふらされてしまえば

命絶えてしまうという過去の情景

 

小石で作る十字

祈りを終えたら消して

 

 

キリシタンが心開くというのは

ある意味命懸け

用心しても裏切られる

 

秘密は呪いに似た過酷な試練

 

 

そんな 遠い昔を想い

そっと眠らせてあげたいと密かに想っていた